男性のひげは一般的にとても密度が高くて、
しかも一本一本が太いので、
永久脱毛の中でも
なかなか難しくて奥の深い部位です。
 30代男性。
４回目のひげ脱毛が終了して約１ヶ月後、
５回目の医療レーザー脱毛をお受けになる前の状態です。
　
男性のひげ脱毛の特徴を挙げてみます。
１．まずは痛み。
太い毛にはレーザーが強く反応します。
ひげは太い上に、お顔はデリケートなので、
特に鼻下などは強い痛みを感じることが多いです。
その上、男性は女性よりも痛みに弱い方が多いですから、
余計に痛みを強く感じる方も　（ i д i ）
　
マグノリア皮膚科クリニックではご希望の方
（ひげ脱毛はほとんど全員）に
クリーム麻酔をしてからレーザーをおあてしています。
クリーム麻酔をして、
レーザー照射のスピードを調整することで
痛みはかなり軽減されて、
皆さん、治療をお続けになれています。
「それでも辛いよ！」
という方には注射でブロック麻酔を行うことも可能です。
（ブロック麻酔できない場所もあります）
ブロック麻酔をすると、痛みはほぼ無くなります。
どうしても痛みがダメ、という方はご相談下さい。
　
２．次にレーザーの強さ調節。
早く効果を出したいからと欲張って
ヒゲが濃い内に出力を上げると、
肌の表面は炎症が強く起こって腫れたり赤くなるなど
副作用が強く出る割に、
効果はそんなに変わりません。
火傷のリスクも高くなります。
ひげの濃さ（ヒゲの太さや密度）に合わせてレーザーの出力と
照射のやり方（何回重ねて照射するか etc.）を調整するのが
安全で効果的なヒゲ脱毛には大切です。
　
３．まだら問題
どの機種のレーザーを使っても、
照射面から一律のレーザーが肌に届く訳ではなく、
外側の方が弱い傾向があります。
また、口角などの特に密度が濃い所はひげの減りが遅くて、
周りに取り残されたように残ってしまうことがあります。
これを考慮して、重なるようにレーザーを照射する必要があります。
重ね過ぎてしまうと火傷のリスクも出ますので、
これもひげの濃さ、肌の色、レーザーの出力に応じて
調整します。
そうやって気を付けて治療しても、
まだら感が出てしまうことはどうしてもあります。
そんなまだら感も、治療の回数を重ねて行くと
目立たなくなってきます。
　
４．毛膿炎（にきび）
ヒゲ脱毛をするとレーザーに反応して毛穴の部分が炎症を起こして、
数日間、ニキビのような症状が出やすい方がいらっしゃいます。
一般的には、普段からニキビの出やすい方が
毛膿炎が出やすい傾向があります。
ニキビ体質の方、毛膿炎が前回たくさん出た方で
ご希望の方には
炎症を抑える薬をお出しします。
予防薬を使っても、完全に抑えることはできないのですが、
何も使わないよりはニキビの数は少なくて済みますし、
早く沈静化します。
　
５．治療回数が多く必要なことも。
ヒゲは密度が高くて毛が太いために、
毛根に効率良くダメージを与えることが難しい部位です。
特に口周りは密度がシッカリしている方が多く、
５回の治療では満足頂けないことがあります。
治療回数がたくさん必要そうな方には
なるべく最初にそのことをお伝えするようにしていますが、
予想通りに行かないこともあります。
今回の症例写真の方は４回のひげ脱毛でかなり薄くなられたと思いますが、
多い方ですと、満足行くまでに１５回以上の治療が必要なことがあります。
　
このように一筋縄では行かないひげ脱毛ですが、
症例数を重ねてノウハウも増えて、
効果もアップしていますし、
副作用も抑えられるようになってきています。
ひげを薄くしたいと思われている方は
ご一考下さい。