8月27日にアラガンジャパンのヒアルロン酸製剤・ジュビダームシリーズから
新しい長期持続型製剤・ボリフトが販売になりました。
ヒアルロン酸注射はデザインセンスや注入技術だけでなく、
どのヒアルロン酸製剤をどこに注射するかでも
仕上がりに大きな差が生まれますから、
製剤選びはとても大切です。
何十種類もあるヒアルロン酸製剤の中で
アラガンのヒアルロン酸はどれも特徴がはっきりしていて、
「こういうのが欲しかった〜！」
というのがどんどん出てくるのが
本当にすごいと思います。
　
今回発売になったボリフトはとにかく柔らかくて
肌なじみが良いのが特徴です。
シリンジをちょっと押すだけで
針先からポタポタと液が垂れるくらいユルユルです。
他の製剤と同じように使うと
あっという間に1本無くなって勿体無い！
最大効果を出すために
肌のとっても浅い層（真皮層の中でも表層）に
少量ずつ注入するのがポイントです。
ボリフト、という名前からリフトに使うと勘違いしてしまいそうですが、
リフトに向いているのはボリューマの方です。
ボリフトは痩せた肌をふっくらさせるのが得意です。
ネーミングを逆にした方が良かったんじゃないかと
ちょっと思っています。
ボリフトはすごく柔らかくて滑らかなのに
効果が1年半も持続します！
これ、画期的だと思います。
昔、エセリスソフトという製剤を使っていたことがありますが、
使用感がボリフトとちょっと似ています。
（肌馴染み、使いやすさはボリフトに軍配が上がります）
大きく違う点は効果の持続時間で、
エセリスソフトはせいぜい6ヶ月、
時には2〜3ヶ月くらいしか持たないこともあり、
あまりの効果の短さに取り扱いをやめてしまいました。
エセリスソフトのような（それ以上の）効果が
1年半も持続すれば
患者様の満足感はとても高くなると思います！
ボリフトは注入後に肌の中で水をあまり吸わないのも
素晴らしい特徴です。
後から腫れぼったくなったり
チンダル現象のリスクが少ないのです。
ボリフトの代表的な適応場所はほうれい線とマリオネットラインですが、
口周り、眉間、額の凹凸にも良いですよ。
唇にもとてもオススメです！
硬めのヒアルロン酸製剤を唇にたくさん注入すると
動きが制限されて表情に変化が出てしまったり、
ソーセージみたいなボリューム感が出てしまうので
気を付けなくてはなりませんが、
ボリフトだとその心配がなく、
なのに唇の輪郭はしっかり形作ることが可能なので、
ナチュラルで若々しい唇を演出できますよ♪
　
料金は以下になります。
ボリフト　9万6000円（２本目〜　9万円）
池上による注入は 12万円（２本目〜　11万円

〜　ヒアルロン酸注射について　〜
　
リスク　感染症、注入した部位の皮膚の不整、皮膚壊死などの塞栓症状
副作用
１．内出血　術後に内出血を起こす可能性があります。1~2週間で自然に消失します。
２．針跡　針を刺した部分が赤くなります。1～3日で消失し、翌日からお化粧でカバーできます。
リスクや副作用の予防と対処
１．内出血　細い針、あるいは鈍針を使用して、血管が無いか慎重に見ながら治療を進めます。出血が起きた場合は速やかに圧迫して、内出血の拡がりを予防します。
２．痛みを抑えるために局所麻酔を注射しますので、痛みはわずかです。
３．塞栓については、解剖をしっかり理解して、ゆっくり丁寧に血管に入っていないかを確認しながら注入することで、リスクを非常に低くすることができます。万が一、血流不全の症状がでた場合は、速やかに溶解することで、傷跡などを残すリスクを抑えることができます。